Cohohの「ぼそぼそむにゃむにゃ」

老Cohoh余生のつぶやきです。
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グエルチーノ&マグリット&ジョン=バティスト・グルーズ

2015.04.17 Friday 21:11
 山梨の温泉へ行ってきた。その行きと帰りに東京で時間があったので、グエルチーノ展とマグリット展とルーブル美術館展を観て廻った。

 グエルチーノは初めてだけど、バロックの画家だし、出身地チェント市の絵画館が地震で閉鎖されたため40数点もの主な油彩画がまとめて見られるというので大いに期待をして観に行った。
 カラッチやレーニの作品も数点ありグエルチーノと比較して鑑賞できるのも良かった。機会があればもう一度ゆっくり見直してみたい展覧会であった。

 マグリットは12年ぶり。前回はミロ展と同時に見たので、当時はミロの印象が強かったが、なぜか記憶に残ったのはマグリットの絵だった。青空に浮かんだ雲を見て「あっ、マグリットの雲だ」と感じることがよくあった。今回は初期の作品から晩年までの約130点の作品が並ぶ見応えのある展覧会になっていた。ただ前回の印象が強かったせいか、途中までは「あァ、こんな作品もかいていたのか」程度の感想だったが、1950年代以降の作品が展示されている最後の展示室に入ったら、これがマグリットだ!・・と俄然面白くなった。勿論シュールレアリズムの作品の解釈など私に出来るはずもないが、ただただ面白かっった。

 最後はルーブル美術館展。このタイトルの展覧会は何回か見たが、たいがいメインとなる2、3点の作品以外はたいしたことがなく期待はずれのことが多い。
 それで今回も時間がなければ見るつもりはなかったので、あまり熱を入れずに見ていた。展示の仕方からみると、どうやら今回はフェルメールとティツィアーノがメインらしいと思いながら見ていたら、その他大勢の中に以前やはり同じようなタイトルの展覧会で見たことのあるジョン=バティスト・グルーズの作品があった。
 それは20年近く前だろうか・・、この「壊れた甕」と同じ楕円形の額に入った「牛乳を売る女」と一対になっていたが、今回はこの1点だけ。その後、10年ほど前になるか「両手を組み合わせた少女」という小品を見ているから、これで3度目、再々会である。
 あ〜見に来てよかったと満足して閉館とともに退出。またの再会を期待したいが・・・もう無理だろうな〜
 
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2つの『聖母子と天使』

2014.12.06 Saturday 20:28
 
A、Bどちらがボッティチェルリ?

 先日東京へ行った時、東京都立美術館でウフィツィ美術館展を見てきた。
 「黄金のルネサンス ボッティチェリからブロンヅィーノまで」と副タイトルがついているのでルネサンス絵画好きには見逃すことができない。しかしこの種の美術館展というのは、本当に見るべき作品は数点しかなく、あとは美術館に行けば見過ごしてしまうような作品ばかりのことが多い。
 今回のウフィツィ美術館展も同様で、約80点ほどの作品が展示されていたが、ボッティチェリの《パラスとケンタウロス》の一点が飛び抜けて目立った。それでも何点かのボッティチェリの他にバザーリ、ポントルモ、ブロンヅィーノ、そして申し訳程度の小さなリッピの作品があり、一応ルネサンス絵画の雰囲気はあったように思う。
 その中で一点、ボッティチェリの作品でオヤッと思うものがあった。『聖母子と天使』である。ウフィツィ美術館には何回か行ったことがあるが記憶にない。それに恥ずかしながらボッティチェリにこんな作品があることさえ知らなかった。ウフィツィにはこれとほとんど同じ構図のフィリッポ・リッピの作品があり、この美術館で一番印象に残っている作品である。だからもしボッティチェリのこの作品もあれば見落とすことはないとはずだと、あらためて作品カタログを見たら、やはりウフィツィ美術館所蔵ではなかった。
 この2つの作品は構図は似ているが作品の出来はだいぶ違う。ボッティチェリにしてはちょっと・・・と思い、帰ってから調べてみたら、ほぼ同じ時期に制作されている。ボッティチェリはリッピの弟子として工房で働いていたのだから、これはやむを得ないと納得がいった。 とは言えいいものを見た。東京まで行った甲斐があった。

A:フィリッポ・リッピ  B:ボッティチェルリ
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美術館のハシゴ

2013.03.09 Saturday 20:52
 6日昼に東京で中学校の同期会があり、たまたま第1水曜日だったので夕方からは温泉仲間の定例の「一水会(飲み会)」があったので東京へ行った。

 午前中、時間があったので上野の西洋美術館で「ラファエロ展」を観てきた。かなりの数の作品が、多くの美術館から集められていた。ラファエロ以外にも同時代の画家のよい作品が数点あって結構見応えがあった。
 
 その後、近くの都立美術館で「エルグレコ展」が開催されていたので、ついでに観てきた。ついでにと言うとエルグレコの好きな方には怒られそうだが、私はどうも好きになれない。マニエリズムの影響か、あの縦に伸びた姿態や黒っぽい肌の影が気になって仕方ない。かなり雑に見て回った。少々疲れたこともあるが・・・。
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エルミタージュ美術館展に行ってみた

2012.11.23 Friday 22:17
 エルミタージュ美術館展が東京、名古屋と回って紅葉の美しい時季に京都にやってきた。

 エルミタージュ美術館には見たい絵がいくつもあるのだが、どうやらお目当ての絵は来ていないようである。それでも、いいものがいくつかはあるだろうと行ってみた。3分の1はまずまず、残りの3分の1はまあまあ、後は数あわせか。でも、お馴染みの画家の作品が多かった。

 その中で、名画かどうかは別にして印象に残ったものをいくつか挙げるなら、ルネサンス(16世紀)ではベルナルディーノ・ルイーニの『聖カタリナ』。ルイーニはダ・ヴィンチと一緒に仕事をしたらしく、ダ・ヴィンチの影響濃厚である。聖カタリナの描写など素人にはダ・ヴィンチと区別がつかない。
 ダ・ヴィンチの「洞窟の聖母子」を思い浮かべる。

 

 18世紀ではジャン=バティスト・グルーズの「わがまま坊や」とジョシュア・レノルズの「ウェヌスの帯を解くクビト」をあげたい。グルーズの作品はその画像を見てもらえないのが残念だが、好きな画家である。以前ルーブルにある作品を3点見たことがあるが(その3点については以前このブログに載せている)いずれも興味ある作品である。
 レノルズの作品は何とも官能的なウェヌスである。これはネルソン提督の恋人であった美貌の女性をモデルにした肖像画でもあるらしい。


 19世紀ではルノアールの「黒い服を着た婦人」とジュール・ルフェーヴルの「洞窟のマグダラのマリア」。ルノアールのこの作品は女性を描いた彼の他の作品とはちょっと異質な感じだが、私はこの方が好きである。

 レフェーヴルのマグダラのマリアは、もうここまでくると宗教画とは言えないのではないかという気がしてくる。
 それでも、マグダラのマリアは聖書の中でも謎の女性、興味深い。


 20世紀では私の好きな、マルケとヂュフィが1点ずつあった。
 特に大作と言われるものはなかったが、十分楽しめた展覧会であった。
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リヒテンシュタインのユディト

2012.11.09 Friday 22:43
 先月、温泉の帰りに寄った国立新美術館のリヒテンシュタイン侯展でアッローリの「ホロフェルネスの首を斬るユディト」を観た。

 クリストファーノ・アッローリの「ユディト」は他にもイギリスの王室コレクションとイタリアのフィレンツェにあるが写真で見ただけ。意外なところでアッローリの実物に巡り会った。これだけで、この展覧会に来た甲斐があるというもの。
 ところが、改めて他の2点の写真を見てみると、この3つの作品は非常によく似ている。ほとんど同じ構図で色彩も同じである。それでもよく比較してみると少しずつ違っている。 フィレンツェのが一番良いように思うがどうであろうか?

  それにしても、なぜ同じものを繰り返し描いたのでろうか? 解説やその他いろいろ調べてみたら、アッローリは、ある女性に想いを寄せていたのが、それが叶わなかったという失意の念がこれらの絵を描かせたようである。それで、ユディトはその叶わぬ愛を捧げた女性、侍女は彼女の母親をモデルとし、ホロフェルネスは画家の自画像だということだ。それで3点とも人物の容貌や表情がそっくりになったのか。よほど彼女に未練があったとみえる。それに想いが叶わないなら、いっそのことその愛する女性に殺された方が幸せだという一種自虐的な気持ちを画家自身が感じていたのかもしれない。
 以前、このブログ(2010.8.1「カポディモンテ美術館展」)で書いたアルテミジア・ジェンティレスキも「ユディトとホロフェルネス」を3点描いているが、これも自己の体験を念頭に置いた絵であるが情況は全く対照的である。ジェンティレスキは当時では珍しい女性画家。憎き男に対する復讐の念がユディトの表情に現れている。怖い絵である。ただ、アッローリもジェンティレスキも絵の技法からみると、カラヴァッジョの影響を受けていることは明らかである。ともに背景を暗くしている点などまさにカラヴァッジェスキ。ジェンティレスキのは構図もよく似ている。アッローリの構図はカラヴァッジョの「ユディト」とは異なるが、ホロフェルネスの首を持っているところはカラヴァッジョの「ダビデ」を思い起こす。
 「ユディトとホロフェルネス」を主題とした絵は、どれを見ても興味津々である。

 参考までにカラヴァッジョの「ダビデ」を載せておきます。
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鈴木源二「スペイン・モロッコ スケッチ展」

2012.10.09 Tuesday 22:06
昨日、和歌山へ新世紀美術協会の画家 鈴木源二先生のスケッチ展を見に行った。

鈴木先生とはスペイン・スケッチ旅行で2度ご一緒させてもらったが、そのお人柄と作品に惚れ込み、大のフアンになってしまった。旅行中しばしば先生がスケッチされているところを傍らで見せていただいたが、素早く一気に描き上げていく様子や作品のすばらしさにはただただ驚くばかり!・・・

絵については、素人の私がどうこう言えるわけもないが、ただ言えることはまさに私の好みの絵であると言うこと・・・。このことはスケッチだけでなく、新世紀展に出品される大作ににもいえる。個展会場の近くで開催していた新世紀の和歌山グループ展で見た仏像を主題とした出品作は私にとって興味津々の作品でした。

私が余計なことを言うより、実際に絵を見ていただく方がいいでしょう。会場で写真を撮って画像処理をしたものをいくつか見ていただきます(クリックすると大きくなります)。もっと見たい方は鈴木先生の公式ホームページがありますのでそちらでご覧ください。http://www7b.biglobe.ne.jp/~g-suzuki/

 


  
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素敵な個展

2011.04.28 Thursday 21:10


素敵な絵を見せてもらった。
昔、勤めていた高校の卒業生が大阪の美章園で個展を開いているから見に行きませんかと誘いを受けたので、昨日、一緒に見に行った。主に水彩画で3号前後の小品であるが、そのモチーフといいアングルといい、そして色使いといい、まさに私の好み。私の大好きなJ・トレンツ・リャドを思い起こすような素敵な絵だった。
 作者の了解を得て写真を撮らせてもらったので、特に気に入った2点を載せておく。
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カポディモンテ美術館展

2010.08.01 Sunday 23:17
  先月のジジイ温泉講の帰り東北新幹線を上野で降りて、国立西洋美術館へカポディモンテ美術館展を見に行った。

 「ルネサンスからバロックまで」というまさに私の最も興味のあるところ。6年ほど前ナポリへ行った時、残念ながら美術館へ行く時間がなかったので、今回見る作品は写真などでは見ていても実物を見るのははじめてである。
  ティツィアーノの「マグダラのマリア」、アルテミジア・ジェンティレスキの「ユディトとホロフェルネス」やパルミジャニーノの作品など見てみたいものが多くある。
「マグダラのマリア」や「ユディトとホロフェルネス」は当時の絵画の主題として多くの画家によって描かれているので、それらを比較してみると面白い。特に 「ユディト」は物語が官能的・猟奇的なのでその表現は様々である。それに画家がユディトやホロフェルネスをどう見ていたかによっても表現が変わってくるの で、ジッと鑑賞しながらミステリーの謎を解いていくような感じがする。

ジェンテレスキはまさに剣を振り下ろし首を斬るところで、構図はカラヴァッジョのそれと同じであるが、ちょっと生々しすぎる。カラヴァッジョのも劇的で生々しいがユディトの表情がいい。ちなみにアルテミジア・ジェンティレスキにはこれとよく似た構図の絵がウフィツィ美術館にもある。どうも彼女(アルテミジア・ジェンティレスキは女性)は自らの体験から男を凄く憎んでいたのかもしれない。

  斬った首を踏みつけているのがジョルジョーネであり、収穫したカボチャのように頭に載せて運んでいくのはボッティチェルリである。ミケランジェロも運んでいるところをシスティナの礼拝堂に描いている。
 
  そのうち、「ユディト特集」のページをイタリア絵画館サイトに作ろうかと思ってる。もしイタリアに限らず時代も制限しなければクリムトも描いていることだしかなりの数になるのではないであろうか。
  
 
   ところで、この展覧会で一番感動したのはパルミジャニーノの「アンテア」。

  パルミジャニーノの絵はちょっと奇妙なところも謎めいたところもある が、非情に美しい絵を描くので気に入っていた。その生涯も風変わりであったらしい。それで「イタリア絵画館」のサイトを作ったとき当然パルミジャニーノの ページも作ったのだが、その時、この「アンテア」の絵は載せはしたものの実物を見たこともないし特別注目していたわけでもなかった。しかし今回展覧会でこ の絵を見てスゴイ!こんないい絵だったのかと思った。今でも目の前にちらついているよな気がする。

  帰ってから、ネットで画像を検索してみたら、たくさんヒットしたがどれもホンモノのよさが伝わって来ない。それでも比較的感じの近いものをダウンロードしてみた。
東京での展覧会は9月26日まで、その後京都にも来るらしいのでもう一度見に行く機会はありそうである。


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ルネサンス絵画クイズ

2010.02.16 Tuesday 12:02
 このところ、このブログもそうだが、cohohのサイトも更新が疎かになっている。身体を動かすのも頭を使うのもだんだん面倒臭くなってきた。年をとると言うことはこういうことなのかな・・とも思う。
 そんなことではイカン、と2年近くも放ってあったイタリア絵画館Topページのクイズを更新してみた。
   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ルネサンス絵画に見る自画像
下の1〜8(時代順)から画家を選んで下さい。



1、シモーネ・マルティーニ  2、フィッリポ・リッピ  3、ボッティチェリ  4レオナルド・ダ・ヴィンチ  5、ミケランジェロ  6、ラファエロ  7、パルミジャニーノ  8、カラヴァッジョ  
ヒントはイタリア絵画館で・・・
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ボルゲーゼ美術館展

2009.12.03 Thursday 21:08
昨日、京都でボルゲーゼ美術館展を見てきた。

ボルゲーゼ美術館は以前一度行ったことがある。安いツアーでイタリアへ行った時、ローマで丸一日フリーの日があったので、かねてから見たいと思っていたカラヴァッジョの絵を見るためいくつかの美術館と教会を見て廻った(詳しくは「cohohのイタリア絵画館ーカラヴァッジョ」)。
 その時一番最初に行ったのがボルゲーゼ美術館。予約制で鑑賞時間が2時間、15〜17世紀のイタリア絵画を中心に名画がズラッと並び、私の好きな画家コレッジョの「ダナエ」もあって、2時間でも足りないくらだった。(「イタリア絵画館ーコレッジョ」

 そんなわけでこの印象深かったボルゲーゼの美術館展、是非行ってみたかった。コレッジョやティツィアーノはなかったもののカラヴァッジョ、ラファエロもありまずまずの展示であったかと思う。

 それにしてもルネッサンスの絵を見ていつも思うのだが、15、6世紀の絵がまさに今描き上がったような瑞々しい絵になっている。この修復技術には全く畏れ入る。特に今回展示されているラファエロの「一角獣を抱く貴婦人」などはもう信じ難いものである。  

 
(詳しくは「ボルゲーゼ美術館展」のサイトの「謎の絵」を見て下さい。)
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